小川一水「フリーランチの時代」

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あっけなさすぎるファーストコンタクト、人間の生と死の境界線、宇宙ニート(笑)、不老不死への戸惑い...と盛りだくさんなSF短編集。

フリーランチの時代 (ハヤカワ文庫 JA オ 6-8)

特に面白かったのは事故によって脳以外の機能を失った女性が外部とのコミュニケーション手段を得ることで生まれた新たな人生を描いた「Live me Me」。義体信号で脳としての機能を保っていたはずなのに実は...という部分は瀬名秀明とかシロマサ好きならニヤリとする人が多いんじゃないかな。あと最後の「アルワラの潮の音」は、「南海の海洋民族」とか「謎の巨大生物」とか「時間渡航者」なんて感じの大時代SFっぽさが、他の作品とは違った風味を楽しめて面白かったです。こちらは別作品のスピンオフらしいので本編を読むのが楽しみ。

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このページは、hibikiが2008年11月23日 04:36に書いたブログ記事です。

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